こんにちは。薬剤師のぷちゃんと申します。
今日は、私が薬剤師1年目の時、職場のおじさんに心を救われた話をします。
同じような心境の人の心が少しでも軽くなったらいいなと思います
私立薬学部入学・そして卒延
先に、少し自分のことについてお話ししておきます。
私は、私立薬学部出身です
入学金も学費も全部親に出してもらいました
薬学部は学費がクソ高いです
特に私立薬学部は、学費だけで年間約200万円
6年で1200万です
意味わかんない金額です
この意味わかんない金額を、親は黙って出してくれました
本当に感謝しています
大学入学の頃は、社会のことなんて何もわかってなくて
「薬剤師になったら、親に学費返すし、なんなら老後のお金も出そう」
なんて考えてました
でも、学生時代のバイトから始まり、薬剤師になり、サラリーマンとして働いてみたら、そんなこと全然考えられませんでした
自分の生活で精一杯で、自分の子供を作ることも考えられないくらいです
あの学費出してた親、ヤバすぎ。という感じです
ここでちょっと、家庭の話をします
私は20歳(大学2年生)のころ、実家を出ました
実家にわざわざ毎日帰る意味を感じなくなったからです
家族仲が悪いわけではないけれど、みんな帰る時間がバラバラでほとんど会話なんかなく
実家=風呂と寝るためだけの場所になっていました
それなら大学の近くに住んでいる恋人の家にずっといよって思って
親に黙ってずっと帰らなくなりました
それから半年くらいして、母からある連絡が来ました
「家を出て行く事にしました。ごめんね」
(悲しかったなあ)
詳しい事情は今も聞いてません
でも、私が薬学部に入ってから、父は残業が増え、遠方への出張も断らずに行くようにしてたみたいです
直接の原因ではないかもしれないけど
自分が薬学部に入った事や、実家を黙って出た事が2人の離婚にちょとでも関係してるのでは、なんて考えたりします
それに、家族のイベントを素直に楽しめるタイプの子供じゃなかったし
いつも友達と遊んでばかりで、家族といる時間を大切にしてなかった
考え出したら何もかも自分がもっとこうしてればって思ってきます
まあ、考えてもわかんないんですけどね
晩年離婚なんてよくある話だし
普通にどっちかが浮気してて〜とかもあるかもしれないし
でも考えちゃうんですよね
あ、話を戻しますね。
こんな感じで母が出て行ってからは、父は1人で家のローンやらなんやらと私の学費を払っていました。
そんな状況なのに…
何と私は卒業試験に落ちてしまい、6年+半年(+100万円)大学に行く事になりました
本当にゴミ人間です。まじでお父ちゃんごめん。
しばらく実家に帰っていなかったけど、卒延が決まって久しぶりに父に会いました
すごく老けたなって思いました
でも全然怒られたりしなくて、ちょっと税金の話とか家のローンの話とかをされました
本当にごめん、お父ちゃん。
こんな感じなので予備校代を払ってもらう提案なんてできるわけもなく、宅浪で国試に挑みました
それで何とか合格。
それで、新卒から今の職場で働いてます
職場のおじさんの話
うちの職場には喫煙所があって、そこで仕事中は全然関わりないパートのおじさんとかと話す事があります
その中の1人が今回の主役のおじさんです
大体、私の両親くらいの歳
何でこの人に、そんなに自分のことを話したのか、今では思い出せないけど
とにかく親への思い(主に罪悪感)を話したんですよね
そしたらおじさんがこう言いました
「子供ってのはさ、可愛いんだよ。自分の子供は本当に可愛くてさ。
今は俺の息子ももういいおっさんだよ。でも正直、孫より可愛いな。本人には言わねえけどさ」
私「おっさんなのにかわいいんすか」
「可愛いよ。というかさ、親ってのは子供が産まれたあの瞬間と、ちっちゃい頃の可愛い姿をずっと覚えててさ。
それだけで十分なんだよ。
どんなに迷惑かけられても、産まれてから3年、いや、数ヶ月のあの幸せな気持ちで全部先払いで恩返ししてもらってるのよ。親ってそういうものだよ。」
・・・・・。
「君の両親が今実際にどう思ってるかなんて気にしなくていいんだよ、君が産まれただけでもう何もかも恩返しは終わってるんだよ。そういう事にしとけばいいんだよ。」
・・・・・。
私は当然子育ての経験なんかないし、全くそんな感覚に共感はできなかったけど
なんか、そういう事にしとけばいいんだよって言われて
スッと心が軽くなった気がして、なんかちょっと涙が出ました
もちろん、だからって親に感謝する必要ないとか、罪悪感が無くなるとかそういう話ではなくて
ウジウジと自分が親にしてしまった事とか迷惑かけて申し訳ないとか考えてても意味ないなって思いました
元気に生きて、ちゃんと仕事して
それで、そろそろ恩返しを形にできたらいいな
薬学部はすごくお金がかかるから、
私のように、親に学費を出してもらっていて、大金をかけさせてしまって申し訳ないって感情になる人もいると思います
そんな人は、もちろん感謝は忘れずにですが
罪悪感でどうしようもなくなった時は、今回のおじさんの話を少し思い出してみてください
おしまい!
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