薬剤師国家試験科目別勉強法〜病態・薬物治療〜

国家試験

こんにちは!薬剤師のぷちゃんです。私は薬剤師国家試験に浪人し、予備校に通わず合格しました。その経験をもとに、科目別の勉強方法を紹介します。

今回は病態・薬物治療の勉強方法についてです!

1.過去問に解説・考え方を書き込みながら解く

2.各問題で扱われている疾患について重要部分を穴埋め形式で書き込む

3.よく引っ掛けられる疾患同士の比較をまとめる

4.頻出疾患について過去問を参考に全体像をまとめる

5.過去問と書き込みを周回

まず、過去問を解くことから始めます。

私は、過去問の内容をある程度暗記してから疾患の全体像を理解していきました。

参考書で疾患ごとのまとめを読み込んでから勉強する方法をおすすめしている方もいますが、

私は先に過去問から入る方が効率的だと考えています。

なぜ過去問から始めるのか

  • 既出問題を漏れなく抑えるため
  • 頻出部分の抽出ができる
  • 国試の傾向がわかりやすい

病態・薬物治療の範囲は国家試験の中でも過去問ゲー要素が強く、得点源になりやすいです。

病態、治療は奥深くすべてを理解して暗記しようとすると学生の勉強レベルを超えてしまいます。

そのため、既出問題を徹底して抑える方が確実に点数を伸ばすことができます

実際私は既出問題をしっかり抑えるこの勉強法で、本試の薬ゼミの自己採点サイトで

科目別の全国2桁順位の点数を取ることができました。

  • 各疾患の全体像を掴む
  • 答えを導く考え方を覚える
  • 比較される部分を特に意識
  • 生物、薬理、実務との関連を意識
  • 深く考えすぎない

各疾患の全体像を理解する

各問で扱われている疾患について、

定義、病態生理(症状、発症の機序)、診断基準(身体所見、検査値)、治療(薬物治療と非薬物治療)、治療目標などを意識して必要な周辺知識を書き込んでいきます。

ひとつの疾患に関するこれらの情報は、つながりを持っていることが多いです。

「この部分に病変が起こるから→検査値や症状にこう表れて→治療はこうする」

みたいな感じです。

全体のつながりをわかっているとどの部分が抜かれても自分の知識から答えを見つけることができます。

つまり、各疾患ごとにすべて丸暗記するのではなくて、

「こういう病気なんだからこうなるんよね」と理解しながら勉強するということです。

ただこれも、あくまで過去問で問われている部分を中心に行うのがポイントです。

すべての疾患の検査値や治療薬を覚えるのは無理だし、臨床でも明確でない部分は問題に出されません。

逆に第一選択が決まってる、診断基準が決まってる、などはっきりとしている部分は問題にしやすいです。

答えを導く考え方を覚える

国試の問題は、消去法で正解を導き出せる事が多いです。

間違いの選択肢についてなぜ間違いなのか、正しくはどうなのか、その疾患だとなぜそうなるのか、までわかるようにしておくと、過去問の改変問題だけでなく新出題問題の対策にもなります。

また問題文(リード文)を読む時に、重要な部分にチェックをつける癖をつけましょう。

病態・薬物治療の問題はリード文に答えを出すのに必要な情報が書いてあります。身体所見、検査値、併用薬、既往歴などです。

これを意識して過去問を周回していると段々と、各問で気にするべき項目がわかってきます。また検査値も自然と頭に入ってきます。

過去問を周回するときは、この考え方の部分まで再現しながら行うようにしましょう!

比較される部分を意識する

国家試験は比較部分を入れ換えて誤りの選択肢を作る問題が多いです。

よくあるのは、

【疾患同士の比較】

例)潰瘍性大腸炎とクローン病

【治療薬同士での比較】

例)レボチロキシンとリオチロニン

【病型分類、急性期と慢性期での比較】

例)DICの病型分類、貧血の分類、急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎

など。

こんな感じで比較できる部分というのは問題になりやすいです。

過去問の間違いの選択肢を検討するとき、ひっかけようとしている部分は何か(何のことを言ってるのか)意識して勉強すると、比較して覚えるべきところがわかってきます。

他の科目との関連を意識

とくに、生物、薬理、実務との繋がりを意識して勉強するといいです。

  • 生物:病変が起こる部位はどこか、病変がない状態の身体のはたらき、病原体の特徴
  • 薬理:疾患の特徴と治療目的から、どうしてその薬が使われるのか作用機序と一緒に理解
  • 実務:治療薬の選択、病態から指導内容につなげる、副作用所見と対策

このあたりかなと思います。

これも過去問を周回していると自然とリンクする部分が見えてくると思います。

その都度、科目の境目を超えてどんどん書き込みをしていきます。

そうすると繋がりが可視化されるし、1つの科目をやっている間に他の科目も並行して勉強できます。

深く考えすぎない

ここまで話したことと少し矛盾してしまいますが、

病態・治療に関しては、人体のことなので理由がないものもあります。

経験的に決められた治療法や身体所見などについてはある程度割り切って「こういうものだ」、と覚えてしまうことも大切です。

あくまでテストに合格するのが目標なのであまり深入りしないように注意。

  • 過去問を基盤に既出の疾患から勉強しよう
  • 疾患ごとの病態→薬物治療を理解しながら覚えよう
  • 過去問を周回するときは考え方まで再現しながら解こう
  • 比較を利用し、覚えるべきポイントを絞ろう
  • 深く考えすぎず、理解ができる部分と暗記の部分を使い分けよう

病態・薬物治療は、最初のうちは難しい言葉が多かったり、数値を暗記する必要があったりでとっつきにくさがあると思います。

たくさん問題に触れ、焦らずひとつひとつ丁寧に理解しながら勉強を進めていってくださいね。

おまけ

私が浪人時代に書き込みしたものを載せておきます。

参考になればうれしいです。

※自分用の書き込みなので汚いのは大目に見てください(笑)

クッシング症候群について

病変部位→ホルモンの変化→デキサメタゾン抑制試験

と関連図けて理解することで、試験の結果からどの疾患か導き出せるようにする

胃食道逆流症について

病態、分類、治療を一緒に覚える。

穴埋めにしている部分は既出で問われたところ。

前立腺の疾患2つについて

比較して、どこが違うのかすぐわかるように書き込み

意識障害について

既出問題の改変版対策として、選択肢に出てくる用語をさらに詳しく記載

昏睡と昏迷をひっかける選択肢があるのでそれぞれの定義を明記

貧血について↓ 各疾患ごとに原因と治療をセットで覚える

Screenshot

比較表↓

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