薬剤師国家試験科目別の勉強法!〜薬理学編〜

国家試験

こんにちは!薬剤師のぷちゃんです。私は薬剤師国家試験に浪人し、予備校に通わず合格しました。その経験をもとに、科目別の勉強方法を紹介します。

今回は薬理学の勉強方法についてです!

01|薬理の出題基準を知ろう

厚生労働省が策定した薬剤師国家試験出題基準にはこう書かれています。

薬理の出題基準「薬理」は、薬理作用や作用機序に関する基礎知識(総論)及び代表
的な治療薬の薬理作用や作用機序(各論)を中心に出題する。

つまり、基本は薬理作用(反応)と作用機序について聞くけど、全体像も大事だよ

ってことです。

必須問題は単純に、作用点、作用機序⇆薬剤名を選ぶ問題がほとんどですが

一般問題(理論・実践)問題では他の科目の知識(特に治療や生物・化学)も併せて理解してることが求められます。

02|効率よく暗記しよう

暗記すべき範囲を絞る

必須と理論問題を使って、過去問に出題されている薬剤名と作用機序を覚えるのがおすすめ。

「今日の治療薬」や「薬が見える」もわかりやすいですが、新薬や未出題の薬も載っているため

まずは既出の薬剤に絞って覚える方が効率的

過去問を使うことで正答率が高くなる問題(=既出問題)を網羅して勉強することができるし、国家試験の言い回しを確認しながら作用機序を覚えることができます

暗記のコツ

  • 分類ごとに覚える(ステムを覚える)

ステムとは、~telol(テロ―ル)=β2作動薬 みたいな、同じ分類の医薬品の名前に付ける文字列のことです。一気に薬剤名を覚えるのが楽になります。

  • ゴロを使う

これはポピュラーな手法ですね。私もゴロはめちゃくちゃ重宝してました。

  • イメージ図を描く

作用機序を図に書くことで視覚的に覚えることができます。言葉だけより図があった方が脳の記憶に残りやすいみたいです。あとで実際に私が受験勉強の時に書いた図を載せます。

03|作用機序と薬理作用の関係を理解しよう

近年の国家試験では、

薬剤が人体のどの部分に、どのように作用し、その結果どんな生体反応が起こり、どの疾患を治療する(または副作用が起きる)のか

という細かい部分が問われる傾向にあります

治療に関係する薬理作用と作用機序の関係を理解できていると、

覚えやすいし、応用問題の対策になります

☆作用機序と薬理反応、治療を絡めて理解する勉強方法☆

単純に過去問の文言と答えの組み合わせだけ覚えるよりも、題材になっている疾患の治療薬と作用機序・薬理反応をひと固まりで覚える方が効率的で理解も深まります。

てんかんの問題を例に具体的に示してみます。

108回問154 抗てんかん薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. ガバペンチンは、γアミノ酪酸 GABAA受容体に結合して、GABA 作動性神経伝達を増強する。
  2. ラモトリギンは、K+チャネルを遮断することで、神経細胞膜を脱分極させて、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑制する。
  3. ペランパネルは、シナプス後膜に存在するグルタミン酸 AMPA 受容体を遮断して、グルタミン酸による神経細胞の過剰興奮を抑制する。
  4. カルバマセピンは、電位依存性T型 Ca2+チャネルを遮断して、神経細胞における活動電位の発生を抑制する。
  5. レベチラセタムは、シナプス小胞タンパク質2A(SV2A)に結合して、神経伝達物質の遊離を抑制する。

答えは3.5ですが、この問題だけをただ覚えるよりも図に書いてみる方が断然イメージが付きやすく、周辺知識や薬理作用(何がどうなるの部分)含めて全体を理解できます。

こんな感じ↓

抗てんかん薬まとめの図

これは私が受験勉強中に、抗てんかん薬の作用機序に○○チャネルとか○○受容体とかが多すぎて意味わからなかったので作成したものです。(この表を作った時点ではペランパネルは未出題でしたが、周辺知識としてたまたま書いていました。)

ポイントは疾患(症状)が起きる機序を理解し、それに対して薬がどう作用するのかを覚えていくことです。

こうすることで作用機序+薬理反応+病態+治療をまとめて理解することができます

理解できると暗記もしやすいです。ぜひ参考にしてください。

04|他の科目との関連性を意識しよう

とくに、生物、化学、病態・薬物治療と関連付けてよく出題されています。

  • 生物:作用する器官や病原体の構造、生体反応
  • 化学:医薬品や作用点となる物質の構造
  • 病態:薬物治療なら治療薬

の部分で関連付けられることが多いです。

他の科目を勉強するときも、関連付けられそうなところがあれば薬の名前をどんどん書き込んでいくのがおすすめです。

実際に私が行った手順

1.過去問の選択肢の修正

2.周辺知識、ゴロの書き込み

3.過去問周回しつつ、頻出分野や複雑な所を図にまとめる

4.既出問題+書き込んだ周辺知識、ゴロ、図の暗記を周回

ポイントは先にある程度暗記してから、+で理解、さらに暗記することです。

また、周辺知識や図は書き込んで終わりではなく、書き込んだ内容を暗記できるように過去問と一緒に周回していました。

周辺知識として書き込む内容は、参考書や模試に出てくる薬や、関連する他の科目の知識などです。

私はこの手順で行って、薬理の試験本番は必須が満点、理論・実践の点数は忘れましたが8割以上だったと思います。

是非参考にして勉強を進めていってください🐱

薬剤師国家試験の勉強法として薬理学について紹介しました。

効率よく暗記する

他の科目と関連付けながら理解を深める

周回して知識を定着させる

薬理は得意な人が多く、正答率が高い科目です。

効率よく勉強を進めて国家試験突破を目指しましょう!

こころから応援しています🐱

他の記事では模試の極意やメンタルケアについても紹介しているので勉強の息抜きにご覧ください

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