こんにちは。薬剤師のぷちゃんです。
今回は【体験談】として、私が薬剤師国家試験に宅浪で挑み合格した年に体験した「ストレス・不安」がもたらした体調変化とそれを乗り越えた経験を話します。

薬剤師のぷちゃんと申します!
薬剤師国家試験の宅浪経験者です。
予備校に通わず国家試験に合格した経験を活かして様々な情報を発信中!
01|宅浪生のストレスの正体
合格へのプレッシャー
浪人生は、「今年受からなかったら…」と、うまくいかなかった時のことばかり想像してしまい、自分で自分にプレッシャーをかけてしまいがちですよね。
私は、ダメだった時のことを考えると怖くなって、こんな勉強方法でいいのか、(夜なのに)寝てていいのか、と自分を追い込んでしまっていたと思います。
それに、このプレッシャーからくる「不安」が常に心の中にあって、ずっとモヤモヤした感じがありました。
勉強”ばっかり”な毎日
薬剤師国家試験の膨大な試験範囲をクリアするにはかなりの勉強時間が必要になります。
特に宅浪で挑む場合は勉強方法やスケジュール管理、傾向対策も自分で行わなければないけません。
こう考えると、恋人や家族、友人と遊びに行ったり、自分の趣味を楽しんだりする時間はあまりとれませんでした。
「たまには…」と友人からの誘いを受けて遊びに行った日も「遊んでる場合じゃないのに…勉強しなくちゃ…」と焦りの気持ちが抜けず、全力で楽しむことはできませんでした。
辛さを共有できない苦しさ
私の場合は「一人暮らし×自宅浪人×収入が必要」という環境で、同じような境遇の友人がいませんでした。
そのため、辛い気持ちや不安な気持ちを共有できず、一人で抱え込み「辛いのは当たり前」「現役の子たちはもっと頑張ってたんだから」と自分に言い聞かせていました。
02|国試浪人時代に現れた「体の異変」
宅浪中、特に試験3か月前あたりから、今までの自分とは明らかに違うと感じる体の変化がいくつかありました。
浪人中に体験した体の異変
- 眠れない
23時就寝と自分で決めていましたが、2.3時間経っても寝付けず眠るのが深夜になる事がしばしばありました。
- 胃が痛い、急な発熱
コロナ禍だったので、最初の発熱では受診し、検査は陰性、腹痛についても原因は不明でした。浪人中の1年で4回くらいは38度越えの発熱がありましたが、2回目以降は「誰にも会わないし」と受診もしませんでした。腹痛も受診して治るわけじゃないので放置しました。
- 座ってるだけで酸欠
勉強中急に息が苦しくなり、酸欠のような状態になりました。うまく息ができす、深呼吸しても、全く吸えている感じがしませんでした。気にすると、どんどん苦しくなってくるので、とりあえず計算問題などに勉強内容を切り替え、手を動かすことで気を紛らしながら、息苦しさがなくなるのを待っていました。
- 動悸・全身の震え
寝ようとすると、動悸や体の震えを感じることがありました。意識ははっきりあったので、念のため信頼できる友人に電話を繋いで落ち着くまで待っていました。今思えば深夜に対応してくれた友人には本当に申し訳なかったと思います。ありがとう。
- 急に涙が出る
1月あたりからは、全然順調に勉強は進んでいるのに急に涙が出てきて、意味が分からなかったです。今思えば、試験日が近づいていたことで緊張や不安がMAXになって涙が出ていたのかなと思います。
私の場合は、ストレス・不安→動悸・震え・酸欠→眠れない→自分が決めた睡眠時間を守れない→ストレス→・・・というループに陥っていました。
「みんな同じ」と体の異変を無視
今思えば明らかにおかしくなっていたのですが、当時の自分は「受験生なんだからみんな同じ」とストレスからくる体の異変を見て見ぬふりしていました。
それに自分なりに安眠対策をとったり、1日くらい勉強に手が着かない日があっても割り切るようにしたり、ストレス対策をできているつもりだったのでこれ以上はどうしようもないと若干諦めていました。
受験が終わると…
これまで話した体の異変は、国家試験を終えた途端にパッとなくなりました。
特に酸欠や動悸、震え、胃痛なんかはきれいさっぱり現れなくなり、すごく体がすっきりした感じがしたのをよく覚えています。
いうまでもなく受験のストレスが、私の体に異変をもたらしていたので、原因がなくなって、回復したということです。
ただこれはあくまで自分の場合はそうだったというだけなので、これを合格後に引きずってしまう場合もあります。実際私は不眠に関しては社会人になってからも少し引きずっています…。
体に異変を感じたら受診などし、放置はしない方がいいです…。
03|どうやって乗り越えた?
結論からいうと、「私は無理して乗り越えた」だけです。
宅浪を経験した身からすると、「無理しないで」なんて言えません。
無理してでも、頑張るしかない時期だったんだって今でも思います。
そう思えるのは、無理してでも乗り越えた先に、人並みの安定した生活があるからです。
お金持ちではないし、仕事は仕事でストレスがあります。思ってたのと違うと感じることも多々あります。
でも、やっぱり薬剤師の資格を持ってるのはデカいです。フルタイム社員じゃなくても、バイトでも、人並みの生活ができます。
受験期に5食150円の冷凍うどんしか食べてなかった自分が、仕事の休憩で600円のコンビニ飯を食べて、友達と焼肉も行けるし、趣味にお金を遣って、仕事が辛い時も最悪辞めても薬局でバイトするわ、と思えるんです。
諦めなくてよかった、と本気で思います。
ただこれは、無理して乗り越えた先に、無理した時期の代償がほぼ残ってないからこそ言えることです。
無理しすぎて、体を壊して、それが治らなかったら資格があっても意味ないです。
眠れないだけでも人はおかしくなります。
だから自分の身体のヘルプサインは無視しないであげてください。
04|あの頃の自分に言いたい事
病院行け、薬使え
薬剤師の私ですが、病院は怖いし、お薬もあまり飲まないです。
でも、せめて胃が痛いなら胃薬くらい飲んでくれといいたいです。
そして、睡眠については今も引きずってる部分なので、早く専門の先生に相談してほしいです。
誰でもいいから弱音を吐きだせ
先に合格した友達→気まずい、恥ずかしい、劣等感があるとかで相談できない
薬学部以外の友達→薬学部の辛さわかってもらえるわけない
両親→浪人した申し訳なさで弱音吐けない
恋人→社会人頑張ってる、私なんかが辛いとか言えない
という感じで、「辛い」ということを誰にも言えませんでした。
今だから思うのは、わかってもらえなくてもいいから誰かに弱音吐い欲しいです。
人に話すだけで心は軽くなるし、そもそも他人との会話自体がストレスの軽減になります。
あの頃の私!卑屈になってないで、誰かと話してくれ!
まとめ|無理はする、でも自分が壊しすぎないで。
薬剤師国家試験の受験期はめちゃくちゃきついです。
そして宅浪は孤独で、自己解決が当たり前で、不安だらけですごく辛いです。
今、もし、あの頃の私と同じように辛いと感じる人がいるなら、自分を壊さないようにと言いたいです。
頑張っても頑張っても不安が消えない時ってあります。でも大丈夫です。
不安になるのは頑張ってるからです。
今までやってきたことが、頑張ってきたことが積み重なれば積み重なるほど、結果に対する不安が大きくなるものです。
あなたのその不安な気持ちは頑張ってきた証です。
そう思ってください。
そして、体を壊したら元も子もないということを忘れないでください。無理はする、でも体を壊しすぎないで。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
コメント